ステッピングモーターとサーボモーターの同期は、精密なモーション制御を実現するために不可欠です。モーター同期とは、複数のモーターを協調制御し、一貫性のある正確な運動を維持することを指します。この機能は、ロボティクスやCNC工作機械などの自動化アプリケーションにおいて極めて重要です。
以下に、モーターを同期させるための一般的な方法をいくつか紹介します。
1. パルス同期
パルス同期は、同期したパルス信号を送信することで複数のモーターの協調運動を制御する方法です。この方法は、ステッピングモーターとサーボモーターの両方で広く使用されています。
同期メカニズム
コントローラーが複数のモーターに同時にパルス信号を送信し、各モーターが受信するパルス周波数を同一にすることで、同期運動を実現します。
ステッピングモーターに適用する場合、一般的に以下の2つの配線構成があります:
- 1台のドライバーで2台のモーターを駆動する。 例えば、DM456AIドライバーは、同期を維持しながら2台のモーターを同時に駆動できます。
- 1台のコントローラーが2台の同一仕様のステッピングドライバーに信号を供給し、それぞれに同一仕様のモーターを接続する。 この方法の欠点は、より多くの設置スペースが必要になることです。
特徴
- 実装が簡単で、低速・小規模アプリケーションに適しています。パルス同期は、同期幅が最大1.5 mまでの場合に有効です。
- 位置偏差が比較的大きくなる傾向があるため、ある程度の偏差を許容できるフレキシブルガントリーアプリケーションにより適しています。
2. 分周出力による同期
一部のサーボモーターには、同期に使用できる分周出力機能が備わっています。この方法は、コントローラーが2つの独立したパルス出力を提供できない場合に特に有用です。
例えば、1台のA6サーボドライブのCN1エンコーダー分周出力(A+、A−、B+、B−)をもう1台のA6サーボドライブのパルス入力に接続すると、2台が同期して動作します。
特徴
- 基本原理はパルス同期と同じで、実装が簡単であり、低速・小規模アプリケーションに適しています。
- 位置偏差が比較的大きくなる傾向があるため、ある程度の偏差を許容できるフレキシブルガントリーアプリケーションにより適しています。
3. CANopenおよびその他のフィールドバスプロトコル
CANバス(Controller Area Network)は、広く使用されている通信プロトコルであり、特にリアルタイム制御および監視アプリケーションに適しています。CANベースのフィールドバスを使用してサーボモーターを同期させる方法は、効率的かつ信頼性が高いです。
システム設計
- コントローラーの選定: CANバス通信に対応したサーボドライブを選択し、同期コマンドとフィードバックデータを処理できることを確認します。
- ネットワークトポロジー: 安定した信号伝送を確保するために、ライン(バス)型やスター型など、適切なネットワークトポロジーを設計します。
同期戦略
- 基本同期: マスターコントローラーが同期コマンドを送信し、各サーボモーターがコマンドを受信すると同時に動作を開始します。この方法は、単純な同期要件に適しています。
- 精密同期: リアルタイムのフィードバックデータを使用して、マスターコントローラーが各モーターの動作状態を継続的に調整し、負荷変動や動的な条件を補償することで、高精度な同期制御を実現します。
4. ガントリー同期機能を内蔵したハイエンドサーボパッケージ
一部のハイエンドサーボモーターパッケージには、ガントリー同期機能が内蔵されています。なお、STEPPERONLINEでは現在、この機能を備えた製品は取り扱っておりません。